八月のある日、野分が例年よりも烈しく吹いた。夕霧は見舞いのため父のもとに駆けつけたが、たまたま風のために、あけ放たれた隙間から、紫の上の美しい姿を覗いてしまう。源氏は夕霧を三条宮に派遣する。夕霧は三条の宮にいても、義母(紫の上)の美しい姿が忘れられなかった。翌朝になって風は衰えたが、雨が降り出した。花散里のことが心配になって夕霧は再び六条院へおもむく。源氏は、夕霧を使って、秋好中宮を見舞わせる。まず何もなかったことを報告したおり、夕霧は紫の上の袖口を見て胸をときめかせた。源氏は、紫の上が見られたのでないかと思う。それから源氏自身、明石の君を見舞ってから玉鬘のもとに行く。夕霧もその後を追って来てみると、源氏は玉鬘に対してひどく馴れ馴れしい態度を示しているのに驚く。次いで、花散里・明石姫君と、源氏の伴をしてきた夕霧は、ふと心配になって、雲井雁のもとへ歌を贈る。三条の宮へ来てみると、内大臣が来ている。大宮が、雲井雁に会いたい、といって泣くので内大臣も、いささか心折れたようだ。

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